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2025年01月24日

住宅ローン減税について 202501

5分程度で読み終わる内容です。
日頃、異なる業界で働かれている方は理解し辛いかもしれませんが、購入を決定する前に一読ください。

 

要約すると、住宅の性能(レベル)に応じて控除額や期間等が異なるという点とこれまで曖昧な表現(耐震等級〇相当など)でごまかされていた耐震性能(算出方式含む)や断熱基準に加え、最近の度重なる災害で被害が露わになったため法改正が行われ低性能住宅の締め出しを図る方向に国が動き出した状況です。

一部の大手ハウスメーカーによって先延ばしにされてきたので、2年遅れの施行ですが、20254月から始まります。

言い方を変えると、現在販売中及び建築中の物件に低性能住宅が残っているということです。

 

これから家を購入される方にとっては建築費が上がり購入時の負担が増えるかもしれませんが、入居後のランニングコストは下がる可能性があります。特に光熱費と結露やヒートショックによる健康被害に関する医療費。

 

現在、住宅ローン減税に関しては令和4年(2022年)度税制改正に沿って行われておりますが、令和6年(2024年)から省エネ性能に応じた借入限度額が引き下げられ子育て世帯等は借入限度額の上乗せ措置有り)、更に省エネ基準に適合していないと住宅ローン減税を受けられなくなりました。

20241227日に閣議決定された2025年度の税制改正の大綱を踏まえ国土交通省では、『子育て世帯等の住宅取得環境が厳しさを増していること等を踏まえ、住宅ローン減税について、子育て世帯等の借入限度額の上乗せ及び床面積要件の緩和措置を2025年も引き続き実施する。』ことが決まりました。

出典:国土交通省令和7年度税制改正概要

以下、2025年度の税制改正の大綱を踏まえた住宅ローン減税について解説す。


住宅ローン減税の概要

·         控除率は一律0.7%、控除期間を新築住宅等は原則13、既存住宅は10

·         適用対象者の所得要件2,000万円以下

·         床面積の要件は50㎡以上(新築の場合、所得要件1,000万円以下に限り、40㎡以上も該当)

·         既存住宅の築年数要件(耐火住宅25年以内、非耐火住宅20年以内)について、「昭和57年以降に建築された住宅」(新耐震基準適合住宅)

·         住宅の環境性能等に応じて借入限度額の上乗せあり

入居日による借入限度額(年末残高)と控除期間

【参考】令和4年から令和5年まで(2022年~2023年)

住宅の性能

借入限度額

最大控除額

控除期間

新築住宅、買取
再販(一定の増
改築を行った)

長期・低炭素認定住宅

5,000万円

455万円

13

②ZEH水準省エネ住宅

4,500万円

409.5万円

省エネ基準適合住宅

4,000万円

364万円

その他の住宅

3,000万円

273万円

既存住宅

上記①②③の住宅

3,000万円

210万円

10

その他の住宅

2,000万円

140万円

所得税だけで控除しきれない場合は、住民税から最大9.75万円/年控除されます。

令和6年と令和72024年~2025

住宅の
性能

2024年入居
借入限度額

2025年入居
借入限度額

最大
控除額

控除
期間

新築住宅、  買取再販(一定の増改築を行った)

長期・低炭素認定住宅

4,500万円

4,500万円

409.5万円

13

5,000万円1

5,000万円1

455万円

②ZEH水準省エネ住宅

3,500万円

3,500万円

318.5万円

4,500万円1

4,500万円1

409.5万円

省エネ基準適合住宅

3,000万円

3,000万円

273万円

4,000万円1

4,000万円1

364万円

その他の住宅

02

既存住宅

上記①②③の住宅

3,000万円

210万円

10

その他の住宅

2,000万円

140万円

床面積要件

50㎡以上3

50㎡以上4

1子育て世帯等:19歳未満の子を有する世帯」又は「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」 
2 2023年末までに新築の建築確認を受けた住宅に入居する場合は、借入限度額2,000万円・控除期間10年間が適用されます。
3 新築の場合、2024年までに建築確認:40 (所得要件:1,000万円)
4 新築の場合:40 (所得要件:1,000万円)

住宅ローン減税の申請に必要な証明書関係

長期・低炭素認定住宅
所管行政庁の認定を受けた長期優良住宅と低炭素建築物(住宅)を指します。

ZEH水準省エネ住宅
断熱等性能等級5以上および一次エネルギー消費量等級6以上の家屋を指します。

省エネ基準適合住宅
断熱等性能等級4以上および一次エネルギー消費量等級4以上の家屋を指します。

それぞれに必要な証明書関係

環境性能等の区分

必要な証明書

長期・低炭素認定住宅

都道府県または市区町村等の長期優良住宅建築等計画
低炭素建築物新築等計画の「認定通知書」の写し

市区町村の「住宅用家屋証明書」(認定長期優良住宅
か認定低炭素住宅に該当する旨などの記載があるもの)
もしくはその写し
または建築士等が発行した「認定長期優良住宅建築証明書」か「認定低炭素住宅建築証明書」

②ZEH水準省エネ住宅

建築士等が発行した「住宅省エネルギー性能証明書」
または登録住宅性能評価機関の「建設住宅性能評価書」
の写し(断熱等性能等級5以上および一次エネルギー
消費量等級6以上であるもの)

省エネ基準適合住宅

建築士等が発行した「住宅省エネルギー性能証明書」
または登録住宅性能評価機関の「建設住宅性能評価書」
の写し(断熱等性能等級4以上および一次エネルギー
消費量等級4以上であるもの)

2025年度の住宅ローン減税 2つのポイント

ポイント

1.      子育て世帯等への借入限度額の上乗せが2024年度に引き続き継続

2.      所得要件はあるが、新築時の床面積要件が40㎡以上から

2025年度の住宅ローン減税は大幅な変更はなく、子育て世帯等を考慮し、2024年度の内容を継続するかたちとなりました。今年の41日からは省エネ基準適合義務化が始まり、省エネ基準適合住宅に必要な証明書にも変更があるかもしれません。

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